厳冬期槍ヶ岳日帰りスキーツアー②
飛騨乗越しまでの最後の200メートルはかなり手こずった。
雪面が堅く硬化し、シールだけでは登り切れない。一瞬シールが全く効かず、滑らかな急傾斜を滑落しかけた。しかし、秘密兵器カーボンウィペットのおかげで、瞬間滑落停止。
カーボンウィペットに関しては、また後日ブログに乗せたい。
そこで、カリッカリの斜面用の必殺クトー。
クトー先生たのんますぜ!!とガシガシ登る。しかし、いよいよ最後の100メートルではクトー先生もお手上げ。そこでスキーは担いで、最終兵器アイゼン登場。
雪山では、思考を伴う行動と、細かい指先の動作が非常な苦痛となる。そのためスキーをバックパックに付けて、アイゼンをスキーブーツに装着するだけでもものすごい重労働だ。
強風にスキー板があおられ、フラフラしながら登ると、ついに槍ヶ岳登場!!飛騨沢からは全く山容が見えないだけに衝撃的な登場の仕方だ。
小屋の脇に全く風の吹き込まない無風地帯があったので、そこにバックパックやスキーをデポし
(とは言っても何があるか分からないので、小屋の柱にくくりつけるけど)
アイスアックス2本でアタック。槍の穂先への道は、大半の雪が強風で吹き飛ばされていたけど、それでも残っている雪は強敵だ。強風に磨かれ、スプーンカットされた雪は、すでに雪だか氷だか分かったモンじゃない。カッチカチの雪壁だ。でもアイゼンを蹴りこめばちゃんと刺さる。アイスアックスを打ち込めば、しっかり効いてくれるので実は安心して登れる。ただ、雪のないところも多いので、雪壁登りと言うよりもミックス壁のドライツーリングでないかい。
最後のはしごの最後の一手まで気を抜かずに登り切ると、山頂。
嬉しいねえ。冬の槍ヶ岳(そもそも夏場ですら)日帰りワンデイって常識の範疇から越えたことなのに、
こうもあっさり達成できる。
それに引き替え、奥穂高岳の何と手こずることか。標高差なんて、10メートル程しかないのに・・・。
常念と富士山と松本。鉢伏山がただの丘に見えてしまう。
穂高連峰さんコンニチワ。
今に厳冬期登りに行くので待っていなさい。
登ってきた道を振り返る。
さっきまで覆い被さるようにせまってきた山々が今は遙か下の方。
祠と一緒にパチリ。強風のため完全防備です。
登頂を達成したので、即撤収と思ったが、高曇りで眺めは最高。
山岳気象的には、そよ風。厳冬期にこんなに天気が良い日なんて、滅多にあるモンじゃない。
下山するにはあまりに惜しい。カメラを仕舞って、しばしこの時間と戯れることにした。
さあ下山だ。こっからは快適なスキーダウンヒルと思いきや、当然のっけからカリッカリのハードバーン。
エッジを効かせ、吹っ飛ばされそうになりながら下っていると、恐れていたモナカ地帯に突入。
昨日の暖かさで、表面2センチが融けて、カチカチに・・・。しかし、中は当然パウダー。
かくして、外カリ中フワのとんでもない雪面に手こずりながらなんとか下まで降りてきた。
宝の木の下では、一瞬ガスに包まれた。
大地と空の境目があやふやな、幻想的な風景がたまらなく美しいが。写真に上手く表現できないのが何とももどかしい。
下まで降りてくると、斜面は緩くなり、ブッシュも多い。
こうなるとスキーは高さの運動エネルギーを用いた、パズルゲームの様相が強くなる。
いかに高さをキープするか、ブッシュと岩でのロスをいかに少なくするか。
いきなりものすごい頭脳ゲームになる。
罰ゲームは、冷たい谷川へのポチャンが待っているので、失敗は許されない。
必死で藪こぎ。もっともはなっからシール付けてメインルートまで登り返せば良かったのでが、
半分意地??でスキー付けたまま悪戦苦闘していたので、ずいぶんタイムロスしてしまった。
しかし、白出まで降りるとあとは楽チンだ。
トレースのおかげで、もはやジェットコースター一瞬で新穂高までたどり着いてしまった。
今日も完全燃焼出来た良い一日だった。
雪面が堅く硬化し、シールだけでは登り切れない。一瞬シールが全く効かず、滑らかな急傾斜を滑落しかけた。しかし、秘密兵器カーボンウィペットのおかげで、瞬間滑落停止。
カーボンウィペットに関しては、また後日ブログに乗せたい。
そこで、カリッカリの斜面用の必殺クトー。
クトー先生たのんますぜ!!とガシガシ登る。しかし、いよいよ最後の100メートルではクトー先生もお手上げ。そこでスキーは担いで、最終兵器アイゼン登場。
雪山では、思考を伴う行動と、細かい指先の動作が非常な苦痛となる。そのためスキーをバックパックに付けて、アイゼンをスキーブーツに装着するだけでもものすごい重労働だ。
強風にスキー板があおられ、フラフラしながら登ると、ついに槍ヶ岳登場!!飛騨沢からは全く山容が見えないだけに衝撃的な登場の仕方だ。
小屋の脇に全く風の吹き込まない無風地帯があったので、そこにバックパックやスキーをデポし
(とは言っても何があるか分からないので、小屋の柱にくくりつけるけど)
アイスアックス2本でアタック。槍の穂先への道は、大半の雪が強風で吹き飛ばされていたけど、それでも残っている雪は強敵だ。強風に磨かれ、スプーンカットされた雪は、すでに雪だか氷だか分かったモンじゃない。カッチカチの雪壁だ。でもアイゼンを蹴りこめばちゃんと刺さる。アイスアックスを打ち込めば、しっかり効いてくれるので実は安心して登れる。ただ、雪のないところも多いので、雪壁登りと言うよりもミックス壁のドライツーリングでないかい。
最後のはしごの最後の一手まで気を抜かずに登り切ると、山頂。
嬉しいねえ。冬の槍ヶ岳(そもそも夏場ですら)日帰りワンデイって常識の範疇から越えたことなのに、
こうもあっさり達成できる。
それに引き替え、奥穂高岳の何と手こずることか。標高差なんて、10メートル程しかないのに・・・。
常念と富士山と松本。鉢伏山がただの丘に見えてしまう。
穂高連峰さんコンニチワ。
今に厳冬期登りに行くので待っていなさい。
登ってきた道を振り返る。
さっきまで覆い被さるようにせまってきた山々が今は遙か下の方。
祠と一緒にパチリ。強風のため完全防備です。
登頂を達成したので、即撤収と思ったが、高曇りで眺めは最高。
山岳気象的には、そよ風。厳冬期にこんなに天気が良い日なんて、滅多にあるモンじゃない。
下山するにはあまりに惜しい。カメラを仕舞って、しばしこの時間と戯れることにした。
さあ下山だ。こっからは快適なスキーダウンヒルと思いきや、当然のっけからカリッカリのハードバーン。
エッジを効かせ、吹っ飛ばされそうになりながら下っていると、恐れていたモナカ地帯に突入。
昨日の暖かさで、表面2センチが融けて、カチカチに・・・。しかし、中は当然パウダー。
かくして、外カリ中フワのとんでもない雪面に手こずりながらなんとか下まで降りてきた。
宝の木の下では、一瞬ガスに包まれた。
大地と空の境目があやふやな、幻想的な風景がたまらなく美しいが。写真に上手く表現できないのが何とももどかしい。
下まで降りてくると、斜面は緩くなり、ブッシュも多い。
こうなるとスキーは高さの運動エネルギーを用いた、パズルゲームの様相が強くなる。
いかに高さをキープするか、ブッシュと岩でのロスをいかに少なくするか。
いきなりものすごい頭脳ゲームになる。
罰ゲームは、冷たい谷川へのポチャンが待っているので、失敗は許されない。
必死で藪こぎ。もっともはなっからシール付けてメインルートまで登り返せば良かったのでが、
半分意地??でスキー付けたまま悪戦苦闘していたので、ずいぶんタイムロスしてしまった。
しかし、白出まで降りるとあとは楽チンだ。
トレースのおかげで、もはやジェットコースター一瞬で新穂高までたどり着いてしまった。
今日も完全燃焼出来た良い一日だった。
by ygenki
| 2014-01-26 16:05
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